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執筆者の写真alt-alc,ltd.

加熱するノンアルコール投資

更新日:2020年12月18日





2015年から今日までのノンアルコール市場の拡大の背景には、ベンチャー企業への大規模投資が大きく影響しているように思います。


すでに新興ノンアルコールスピリッツメーカー三社へ巨額の出資をしている酒類メーカーディアジオやペルノリカール、自社のノンアルコールセグメント強化に動くアンハイザーブッシュやバカルディ。


多くの大企業がノンアルコールという新興産業への参入を投資を通じて図っています。


新ノンアルコール市場の先駆けSEEDLIP

今日のノンアルコール市場の火付け役となったのが、イギリス、ロンドンのSEEDLIP(シードリップ)の成功です。


2015年にローンチしたSEEDLIPは、英高級百貨店で華々しい成功を飾ったのちに、翌年にはディアジオ社から20%の株式を引き換えにマイナー出資を受けます。


2019年の夏には過半数を超える株式を譲渡する形で追加調達を勝ち取り、実質的にディアジオの傘下に入る形になりました。


12億円超の資金調達を果たした豪NAスピリッツLyre‘s

最近の最も大きな資金調達はオーストラリアのノンアルコールスピリッツメーカーLyre`sです。


同社は、ローンチ後18ヶ月で13のノンアルコールスピリッツをリリースし、先6ヵ月でRTDを含むさらなる商品レンジ拡充に動くという、世界でも最もスピード感のあるノンアルコールスピリッツメーカーです。


そんな彼らは、2020年9月25日に900万ポンド(およそ12.1億円)の資金調達に成功したと発表しました。


同社は、コロナ禍の影響もありDtoCの成長が著しく、"Most Awarded"というふれこみにたがわずSNS上などでも好意的な意見が多くみられるブランドだ。


積極投資を進める酒類メーカー

ディアジオは、SEEDLIPに続き、アメリカのノンアルコールスピリッツメーカーRitual Zero Proofにも出資を行い、最近では、ドイツのSiegfriedにも出資を行っています。


ペルノリカールは、CEDER`Sという南アフリカのボタニカルをスウェーデンで蒸留したノンアルコールジンを自社で手掛けている。


バカルディも自社のMARTINIのブランドの中で二種類のノンアルコールスピリッツ製品をリリースしている。


日本のノンアルコール市場参入動向

日本では、サントリーが和コーディアルWATSUNAGIという商品をリリースし、マヨネーズやドレッシングで知られるキューピー株式会社がVinegar Craft Worksというシュラブスタイルのビネガーシロップをリリースしている。


ノンアルコールスピリッツ主流で進む海外市場とはまた異なる、コーディアル・

シロップの延長線上での進化発展を進めている。



参考サイト

"Lyre’s secures £9m investment to lead non-alcoholic spirit growth" FOODBEV MEDIA

"DIAGEO LAUNCHES FIRST AD CAMPAIGN FOR NON-ALCOHOLIC ‘SPIRIT’ BRAND SEEDLIP" the Drink Business

"DIAGEO INVESTS IN GERMAN NON-ALCOHOLIC ‘SPIRIT’" the Drink Business

"PERNOD RICARD VENTURES INTO NON-ALCOHOLIC ‘GIN’" the Drink Business

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