日本人の飲酒意識はコロナ禍を通じて、どのように変化したのか?
コロナ禍に行われたいくつかのアンケート調査結果をもとに紐解いていきます。
海外では、ロックダウン下でアルコール依存症の悪化やアルコールに起因した家庭内暴力を防止するため、酒類の販売が禁止された南アフリカのような事例もありました。
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しかし、日本においては、コロナ禍と飲酒を結び付けるような報道・規制はそう多くなかったのではないでしょうか?
各調査結果を見ると、ソフトブレーン・フィールド株式会社の調査では、
家での飲酒が「とても増えた/やや増えた」と答えている人が20.8%に対して
「やや減った/とても減った」と回答している人が3.7%
一方で、場所を限らず飲酒頻度を尋ねるアンケート調査では
SUPALIV株式会社の調査結果で、48.6%の人が飲酒機会は減ったと答えており、
第一生命経済研究所の調査でも、「お酒を飲むこと」に対して、
6.3%の人が増えたと答えているのに対して、18.6%の人が減ったと答えています(下記参照)。
外飲みの機会が減ったことで、飲酒頻度は下がった人が多いようです。
では、この傾向は今後も続くものでしょうか?
先日、WHOはコロナの収束を2年以内にという発表をしていました。
実際に、コロナ収束がいつなるかはわかりませんが、ウィズコロナ時代においては高い確率でこの傾向は続くでしょう。
では、アフターコロナはどうでしょうか?
健康意識と家族意識という二点から考えてみたいと思います。
健康意識という点は、もはや深く言及する必要がないかもしれません。
下記、キリンHD株式会社の資料を見ても、様々なシーンで健康に対する意識が向上していることがわかります。
家族意識という点では、コロナ禍で7割上の方が家族と一緒にいる時間が増えたと答えており、8割以上の方が今後も継続していきたいとか答えている。
このように見ていくと、アフターコロナの世の中になっても、外飲みの機会はコロナ前と比較すると減っていくのではないでしょうか。
家飲みをサポートするものや外飲みでも健康意識に沿った商品が今後ますますのびていきそうです。
参考サイト
『新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査』内閣府
『新型コロナウイルスによる生活と意識の変化に関する調査』株式会社第一生命経済研究所
『コロナ禍における飲酒機会、発⽣前に⽐べおおよそ半減。⽉の飲み代 平均14,000円減少。【「お酒の消費」に対する意識調査アンケートを実施】』SUPALIV株式会社
『全国男女3,000名調査「新型コロナウイルス感染拡大前後における生活と意識の変化」アンケート』ソフトブレーン・フィールド株式会社
『在宅増え、飲酒開始早まる 酒文化研究所「酒好きアンケート」』OVO
『キリン食生活文化研究所レポート vol.85食と健康意識』キリンホールディングス株式会社
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