IWSRの2022年ノン/ローアルコールレポートが出ましたので、紹介していきたい。
IWSRのノン/ローアルコールレポートとは
IWSRとはInternational Wine and Spirits Report とは、イギリスに本拠を構えるグローバル飲料市場の研究機関。
その中でもノン/ローアルコールレポートは、 オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、日本、南アフリカ、スペイン、イギリス、アメリカを対象とした市場調査です。
*同サイトでも以前取り上げております☛世界のノンアルコール市場動向 (alt-alc.com)
ノンアルコールの市場規模は?成長率は?
調査によると、2018年には78億ドルであった上記10ヵ国の市場規模は2021年の市場規模は100億ドルを少し下回るほどの規模になっている。
さらに2021年~2025年の年平均成長率は8%と推定されており、これは年平均成長率0.7%のアルコール市場と比較すると圧倒的に大きいことがわかる。
ノンアルコールとローアルコールを比較すると、ノンアルコールの方が成長率は大きく。特に、ノンアルコールビールは同期間で11%、ノンアルコールRTDは14%の年平均成長率と言われている。
ただワインカテゴリーにおいては、ノンアルコールとローアルコールは逆転しており、ノンアルコールワインの成長率は9%、ローアルコールワインの成長率は20%にも及ぶ。
どこの国で楽しまれている?
では、どこの国で実際にノン/ローアルコールは楽しまれているのか?
数量別に見ると、圧倒的にドイツ、次いでスペインが多い一方、成長率としてはアメリカとイギリスが大きい。
誰が?どこで?どう?楽しんでいる
ノン/ローアルコールを楽しんでいるのは誰なのか?
お酒を飲めない下戸の人が飲んでいるイメージがあるかもしれないが、お酒を飲まずにノン/ローアルコールのみを楽しんでいるのは実は17%しかいない(最も下戸が多いと言われているアメリカでもこの数字は23%)。
ノン/ローアルコールを楽しんでいる大半は、普段普通のお酒も楽しんでいる層なのだ。成人の43%が節酒という観点からノン/ローアルコールを楽しんでいるのである。
実際に、ノン/ローアルコールを購入する人のうち、味わいを楽しんでいるという層は3分の1に過ぎず、それを超える37%は飲酒による副作用を避ける目的で飲用している。
より具体的には、ミレニアム世代や中高所得者層がリラックスするタイミングやエクササイズ後に家で楽しむケースが多い。
アルコールの10倍以上という圧倒的な速度で成長していくノン/ローアルコール業界は世界中でこれからもまだまだ注目されそうだ。
参考サイト
Comments