ノンアルコール市場活性化、その先に何があるのか?
コラム100回目となる今回はノンアルコール市場活性化の先にわたしたちが何を見ているのかをご紹介させていただきます。
ノンアルコール市場の活性化とは?
では、そもそもノンアルコール市場の活性化とは何を意味するのでしょうか?
単純に物量・金額ベースで大きくなることでしょうか?
もちろん、それも重要なポイントです。市場として確立し、大きく成長することはさらに大きなプレイヤーを市場に呼び込むための呼び水となり、ひいては市場のさらなる拡大に繋がります。
しかし、それだけでは不十分です。
わたしたちは、ノンアルコール市場の活性化とはノンアルコールの嗜好品化ではないかと思っております。
嗜好品として確立しているアルコール市場を考えてみましょう。
ワインであればブドウ品種や地方から、日本酒であれば精米歩合や酒蔵から、スピリッツであれば原材料から、などアルコールは様々な切り口から深堀りしていくことが可能です。
しかし、現状、お茶など小さな分類の中での深堀りは可能であっても、ノンアルコールという大きなくくりではそれは難しいのではないでしょうか?
嗜好品として楽しんでもらうことで、飲料の楽しみ方など様々な理解が深まっていくのではないかと思っております。
飲料への理解を深める
では、なぜノンアルコール市場においても嗜好品化・理解を深めることが大切なのでしょうか?
商品への理解が深まると、これには二つのメリットがあります。
飲料業界全体での成長が可能となる
市場に自律性が生まれる
1.飲料業界全体での成長が可能となる
ノンアルコールを通じて、飲料に対する理解・興味を持っていただけると、これまで「飲めるけど飲めなかった」方はあるいはアルコールに興味を抱くかもしれません。
逆に、その頃には「飲めてたけど飲めなくなった」方がノンアルコールであっても十分満足していただけるようになっているかもしれません。
つまり、アルコール市場とノンアルコール市場の垣根はぐっと低くなり、アルコール/ノンアルコールにかかわらず、飲料業界として成長できるようになる日がやってくるやもしれません。
消費者の方にとっても、飲料への理解が新しいおもしろみとして、食べ物と飲み物のマリアージュなどこれまでなかった満足感が得られ、ノンアルコール市場もアルコール市場が相応効果のように発展していく未来が望めるのであれば、まさに三方良しの新たな時代の幕開けになるのではないでしょうか?
2.市場に自律性が生まれる
もう一つのメリットは、市場に自律性が生まれることです。
嗜好品として、深い理解を楽しむことができるようになると、市場は自ずから成長していくようになります(もちろん、業界側が何もしなくていいということではありませんし、あまりに嗜好品化が過ぎるとスノッブなものになってしまうという弊害もありますが)。
しかし、この自律性があれば一つ目にあげたメリットもより機能しやすくなり、飲料業界全体での好循環が期待でき、最終的にはお酒を飲める/飲めないにかかわらず、だれもがドリンクも料理と同じように楽しめる社会が訪れるかもしれません。
「飲料業界の刷新」、「アルコールとノンアルコールの垣根を取り去る」ことこそ、アルト・アルコがミッションに掲げているところです。
これからも微力ながら飲料業界のために活動していければと思っておりますので、引き続き何卒宜しくお願い致します。
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