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執筆者の写真alt-alc,ltd.

しらふな神無月 - Sober October / Ocsober






1月、7月としらふキャンペーンを追ってきてが、今回は10月のSober October / Ocsoberについて見ていきたい。


なぜ二つの呼び方があるかというと、赤道を隔てて二つの国で実施されているからである。


Sober Octoberはイギリスで、Ocsoberはオーストラリアで実施されているしらふキャンペーンの名称だ。いわずもがな、OcsoberはOctober(10月)とSober(しらふ)を造語である。


Google Trendで見てみても、それは一目瞭然である。


Google Trend: Sober October / Ocsober (2019年11月現在)
Ocsober @ オーストラリア

オーストラリアの薬物中毒・アルコール中毒患者のためのNPO団体" Life Education Australia"に2008年から企画され、有志の人々から寄付を募って運営されている。


しらふな文月 - Dry July」同様に寄付×禁酒の試みである。


また、Life Educationの調べでは、アルコール中毒による死者はオーストラリアで毎年81,000人いると言われており、Ocsoberが飲酒習慣を見直すきっかけとなればと願っている。


Sober October @ イギリス

実は、イギリスのSober October もオーストラリアのOcsoberに端を発している。


Sober Octoberの母体は、 Macmillan Cancer Supportという癌患者をサポートするイギリス最大のチャリティー団体。歴史は古く、1911年までさかのぼる。


2019年の今回は、66,168人から£3,206,238(約4.5憶円)の寄付を集めている。


影響力の低下

これまで見てきたように様々な禁酒キャンペーンが登場していることを考えると、このムーブメントは今後より大きなものになっていきそうに思うが、実際はそう簡単でもない。


特にOcsoberとSober October については、上のGoogle Trend からもわかるように、若干ではあるが注目度が落ちてきており、Sober Octoberの寄付金額を見ていっても、ピークとなった2017年の£420万から2018年£350万と低下してきている。


この原因の一つとして、寄付を絡めた禁酒キャンペーンの増加が背景にあるように思われる。同様のイベントが増えれば増えるほど、寄付金の分散は免れえない。


このような寄付型イベントが低迷している一方で、Dry Januaryなど参加型イベントがますます大きなムーブメントとなっていることを踏まえると、禁酒キャンペーン自体の価値は高まっているが、寄付型のやり方と多様化に問題があることがわかる。


来年のDry Januaryがこの推論を検証する良い機会となると思う。

2020年のDry Januaryも是非紹介していきたい。


参照サイト

"Yes, alcohol awareness campaigns like Dry July can work, but not for everyone" The Conversation

"Is Sober October the New Dry January?" yahoo! lifestyle

Go Sober for October https://www.gosober.org.uk/


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